nakatalabのブログ

18歳からも始められる金融知識

はじめての金融教育 No3

はじめての金融教育  No3:『三千円の使いかた』(原田ひ香 中公文庫)を読んで

ライフプラン表

 タイトルの「三千円」があったら、皆さんは何に使いますか?

 

 贅沢なランチを食べるか、ポップコーンを買って映画館で映画を見るだろうか、それとも投資信託を買うか? 

 小説ではお金の使い方をめぐる、御厨家の面々のエピソードがそれぞれ、描かれています。そして、各エピソードで語り手が交代し、多面的な現実描写(ポリフォニー)がなされていて、世代間をめぐる人々の声が生かされています。

 第1話「三千円の使い方」、第2話「七十三歳のハローワーク」、第3話「目指せ! 貯金一千万円!」 こうしたタイトルを書いていると、何か金融知識を学ぶ本かな、と思います。

 Index投資、FXなども話題に出てくるし、金利の話も出てきます。

 

  「一千万を二%の金利で預けて三ヶ月だから、五万くらいかな?」(p.62)

 どのように計算したかというと、

  10000,000×0.02 = 20,000円(一年の利息)

  20,000円÷4(三ヶ月)= 5,000円(三ヶ月の利息)

 

 それでは、一万円(一ヶ月)を年利1%で五年間積み立てをした場合の五年後の金額を考えてみましょう。年金終価係数を使います。

年金終価係数 毎年一定金額を積み立てた場合の、一定期間の元利合計を求めた場合の係数 

120,000円(十二ヶ月)×5.1010(五年間1%の年金終価係数)=612,120円

 

 当然ですが、積立額が増えると、この元利合計は増えます。この場合は、単利ですが複利になればさらに増えます。金利は住宅や教育資金などといったライフプランのイベントを考える上で、知っておくことが大切です。

 さて、本の話題に戻ります。

 御厨家のそれぞれの世代に関わる、お金の考え方と幸せを考えさせてくれる本です。この本のタイトル「三千円の使い方」は、姉妹二人が子どもの頃、祖母にもらったお金で購入したもの、そしてそれが成人してからの生き方にも関わっていきます。

 

  祖母から高校生の姉へのお年玉も三千円。……

 「美帆はマックと本、真帆はピンクの財布、二人の性格がよく出ているじゃないか」(p.10) 

 また姉(真帆)から、家計に占める固定費の割合を少なくすることが、貯蓄につながるという話。祖母の家計簿の話など。日常のお金の使い方を振り返られる、仕掛けにもなっています。

 お金をまなぶことって、こうした家庭の生活費の見直すことなんだと実感できますよ。次の月々の収支は、真帆と夫(太陽)と娘(佐帆)一家のものです。

  給料(手取り)      二十三万円

  家賃           八万八千円

  食費           二万円(週四千円×五週)

  雑費(日用品)      五千円

  太陽おこづかい      二万円

  スマホ代(二人で)    五千円

  光熱費          一万円

  保険料(太陽のみ)    二千円

  予備費、レジャー費など  二万円

  貯金           六万円(p.120)

 

 こう見ると、前回*1もお話ししましたが、家賃(住宅費)の支出に占める割合が大きいです。FPとしては、この割合を少なくできないかという提案をします。次に削るとしたら、おこづかいと予備費、レジャー費ですかね。

 

 ウクライナへのロシアの進攻、資源エネルギ価格の上昇、世界的な物価上昇などで、光熱費が高止まりしています。真帆家の光熱費の一万円は、かなり無理な数字ですね。

 

 私自身の話ですが、光熱費を見直しました。電気料金は、携帯電話の料金及び光テレビ、プロバイダー接続をソフトバンクにしているので、一括にまとめています。ソフトバンクは電気の使用量が多いと、お得感がでてくると言われています。私は二ヶ月、無料キャンペーンをやっていました。こうしたキャンペーンを利用してもいいと思います。

 ガス料金も値上がりしているので、NITIGAS(日東エネルギー)に替えました。私が申し込んだときは、ひと月の料金が500円の割引と、12か月使用した場合にその時点でのキャッシュバックを受ける特典がありました。

 

電気代見直しNo.1サイト「エネチェンジ」 / 電気とガスのかんたん比較 (enechange.jp)

 電気料金やガス料金のコストを減らせるか、エネチェンジで調べてみたらいかがでしょうか?

 

(注1)nakatalab.hatenablog.com

 

nakatalab.hatenablog.com

 

 

*1:注1